本日のスナップ

 T.M.Revolution ごっこができそうな強風の中、謎のうさちゃんを頑張って撮っていたら、自分にもうさ耳が生えてましたという一枚。安西先生、スナップ写真が、うまくなりたいです……。


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 ちなみにどうでもいい話ですが、気合い入ったレンズでなんというかこういうお散歩してきました的な写真を撮ると、こんな緩い作例を世に生み出してしまって申し訳ないみたいな気持ちになるのですが、これっていわゆる映えてない被写体への差別意識なのかなとか思ったり思わなかったりしてました。使ってる道具の心配をする前にファインダーに写ってる画の心配をせんかい。でも大は小を兼ねるかもしれないけれど、デカいレンズは必ずしもミニなレンズの代わりにはならないんですよね。知らんけど。

本日の鳥撮り

 近所に買い物しに行く途中、猛禽が獲物を仕留めた直後と思しき現場に遭遇。すぐ引き返してカメラを引っ張り出してくる。果たして彼の雄姿はきちんと収められなかったが、代わりに小さな通行人が目の前をお散歩していった。


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ハクセキレイ / Japanese pied wagtail
D850, AF-S NIKKOR 200-500 mm F5.6E ED VR + AF-S TELECONVERTER TC-14E III
700 mm, f/11, 1/1000, ISO 450


 どのレビューサイトもおおむね 200-500 とテレコンの組み合わせはやめておけということだったが、ジャスピンで背景の抜けさえよければご覧のようになかなかご機嫌な描写力。さすがに合成開放 F 値 8 ということで AF の追従はかなり厳しく、焦点距離の長さも相まって AF-C で追い続けるには腕が要りそう。テレコンを付けるともともとの二線ボケ傾向がさらに悪化するので、枯れ草などは背景から外したほうが良い。

写ルンですはいいぞ。

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 久しぶりに買いました。写ルンです。10ン年ぶりでしょうか。タイミングが悪すぎることに旅行前にカメラをメンテに出してしまい、前々から欲しかったフイルムカメラをこのタイミングで買ってしまおうか数日間悶々としていたところ、レンズが最初からついてるおトクなフイルムの存在を思い出しました。写ルンですの中身は普通のカメラにも詰められる Fujicolor SUPERIA X-TRA400 という ISO 400 のカラーネガフイルムのようで、銘柄を聞いてもトーシローにはいまいちピンときませんが、フジの説明によればニュートラルな発色と広いラティチュードが特徴のようです。ラティチュードが広いということは多少露出が甘くても現像時になんとかなるということで、絞りもシャッタースピードも固定の写ルンですにはちょうど良い特性なのでしょう。レンズは驚きの 1 群 1 枚プラレンズ、32 mm F10。最短撮影距離 1 m でその先はパンフォーカスになっており、輸出名の QuickSnap の通りスナップではピントを気にせずシャッターを切れるのが小気味よいところです。広角なのでつい寄りたくなってしまいますが、逆にテーブルフォトなどでは意識して距離を取らないとピンボケになってしまう可能性を孕んでいるところが要注意ポイント。シャッターは 1/140 固定で、手ブレも被写体ブレもなるべく抑えつつ暗いレンズで最大限露光を稼ぐ絶妙なスピードになっている、のかなと勝手に想像しているところです。


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 視野率 100% の OVF に慣れきっていてすっかり意識の外でしたが、ビューファインダーで見えた範囲がそのまま写るわけではないのでギリギリな構図を狙うと見切れたり写り込みすぎたりといったこともしばしば。


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 レンズのチープさも相まってとにかく何でもかんでも情緒的に写ってしまうので、のんびり旅行にはまさにぴったり。


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 そうは言ってもフイルムの粘り強さには目を見張るものがあり、光源が完全に画面内の厳しい条件でもハイライトは飛びきらずシャドウは潰れない余裕の階調には脱帽モノです。


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 逆光ではモノコートの古いレンズで撮ったようなシャワー状のゴーストが発生しますが *1、きれいに写りすぎる現代のレンズではかえってお目にかかる機会もあまりなく、ここぞとばかりについつい逆光にしてしまいます。


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 どこか懐かしいレトロな景色をよりレトロに。


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 写真がマンネリになってきた時に、旅行のお供に、日常の記録に。

 あなたの傍に、写ルンです
 一家にひとつ、写ルンです
 みんなで買おう、写ルンです


*1:逆光でも半逆光でも画面の端から端まで盛大にゴーストが出まくる КМЗ Индустар-50 はデジタルでゴーストを楽しむために生まれてきたのかと思えるような愉快なレンズですので、こーいうのがお好みの方は是非一度使ってみてください。