平成最後の沼ライフ

 なんでもかんでも平成最後というのもいかがなものかと思いますが、平成の産声とともにこの世に生を受け、平成とともに人生駆け抜けてきた系おじさんとしては感慨もひとしお……ということもなくあっという間の一年でした。歳を取ると時の流れも速いものです。


2018 年沼始め

 近所のカメラのナニガシで冷やかしがてら何気なく訊いただけだったはずなのに、気付いたら入荷連絡の電話が入り、気付いたらローンの審査が通り、気付いたら手元に D850 がありました。今年は機材買わないぞ宣言とはなんだったのか。即堕ち 2 コマ。D750 の画質には十分満足していましたが、買い替え(この時はまだ買い増しでしたが)動機はカメラの道具としての操作性でした。指が届いてほしいところにボタンがある快適さ。普段マニュアルフォーカスのレンズをよく使うので、ファインダーがとても見やすいところも素敵なポイントです。あとアイピースのロック機構に感動 *1

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新たな愛機とともに新しい年を迎える。


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皆既月食も見られました。DX クロップで後処理ではトリミングなし、換算 750 mm。

ローンが終わるとどうなる。知らんのか? 次のローンが始まる。

 暖かくなり桜も咲き始めたころに、標準ズームのローンを払い終えました。というわけでローンが終わるとどうなるもくそもなく、すでに D850 のローンを返すべくキリキリ働いていた春頃。ずっと修理に出していた愛車が戻ってきたのもこの頃で、財布と同じくらい気分も軽やかでした。

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桜咲く季節に。奇しくもエイプリルフールと期を同じくして帰還。


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しばらく借りていた通勤快速号。とっても快適。

発狂レンズ

 アラサーに近付くと謎の焦燥感に駆られてしまう現象がしばしばあるようですが、こと沼ライフにおいても例外ではないようで、撮った写真すべてがイマイチに見えてしまい大変苦しい夏でした。暑すぎて気でもおかしくなったのかとさえ思いましたが、もしその間に新しいレンズが増えていたとしてもそれは頭がくるっていたせいなので、決して誰かのせいではないのです。

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見たものが見たままに写る。純水のように澄んだ硝子の塊。

沼納めと新たなる沼

 年末も迫り家計簿を整理していると、当月末で借入残高 0 の文字が。沼とともに幕を開けた一年は、再び沼のほとりで黄昏を迎え、こうして名実ともにカメラを自分のものにできたのでした。しかし後には二の矢のみならず三の矢までも控えていますので、今年も多重債務解消のためキリキリ働いてまいります。なんともはや。

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白鳥のように明日へと羽ばたいていく。諭吉も明日へと羽ばたいていく。


 私生活がひと段落して落ち着いてきた影響もあるのか、写真への考え方も以前とは少し違ってきているのを感じます。ちょっと前までは数値性能至上主義的なところがあり (今も根はそうですけど)、等倍に拡大した 1 ピクセルのさらにその先まで解像しているのを見て心が安らいでいましたが、「良い」写真を撮るために果たしてその要素が必要なのだろうか。2018 年もずっと同じようなことを考えてきたはずですが、2019 年はより一層「良い」沼ライフが送れればいいななどと思ったりしている年明けなのでした。

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作品撮りでない気軽な旅行写真の類でも、カメラを向けたくなった時の気持ちを後で振り返って思い起こせるような、そういう写真が撮れるようになりたい。

*1:ニコンの角窓機はとにかくアイピースカップがよく脱落する印象。もう少しカチッと止まりませんか……。