ポーランド語アルファベットとキリル文字の対応表を作った

 Dzień dobry! 例によって細かい話は置いといて、ポーランド語をちょっとずつ始めました、が、アルファベットが難しすぎる! 特に子音の組み合わせがなんか……多い……。てなわけでポーランド語アルファベットとロシア語アルファベット(+ウクライナ語アルファベットでロシア語と違うところ)の対応表を作ってみました。Wikipedia しか見てないのですが *1 *2 *3 まあ大体あってると思われます、たぶん。ポーランド語初学者の方でロシア語のほうがまだ分かるわいという奇特な方がいたらご活用ください。

 ウクライナ語も結構ロシア語と発音が違うところがありますが、やはり四種の и/і 系母音、半母音は違いがよく分からんですね。ウクライナ語短期講座とか受けたいところです。

 * * *

 以下、なぜ突然ポーランド語を始めたのか的日記など。

 毎日 Google 先生に話しかけてきちんと認識されるかで発音が正しいか確認しているというなんともさみしい話を友人にしたら、Duolingo という語学学習アプリを教えてもらいました。ゲーム感覚で様々な言語が学べる楽しいアプリなのですが、すごいのがスピーキングのチェック機能がついてるところで、時代の進歩に驚きです。ただ判定がやや緩いのか、あれここ格なんだっけ……って時に語尾をてきとーにほにょにょとごまかして読んでも正解になったりと多少のズルもできたりします。

 ロシア語は残念ながら英語話者向けコースを選ぶことになりますが *4、気軽に他言語(多言語?)を学べるところが気に入っていて最近はウクライナ語も始めました *5。ロシア語に似ているところ似てないところいろいろですが、気をつけていてもやはり癖でアーカニエさせてしまうのが悩みです。

 さて、ウクライナのお隣はポーランドです。そのせいか言葉も結構ポーランドの影響を受けてるのでは?と感じることがちらほらあって、例えばウクライナ語でありがとうは дякую ですがポーランド語では dziękuję です。なんか似てませんか? ちなみにベラルーシ語でも дзякуй でやっぱり似ています。Wiktionary によると дякую は古ルーシ語 дѧкую からきていて *6、古ポーランド語からの借用 *7 ということなのでやはり繋がりがあるよう。さらに古ルーシ語はウクライナ語・ベラルーシ語の祖語となったルーシ語と、ロシア語の祖語となった古ロシア語に分化したということなので、ベラルーシ語とウクライナ語がお互い似ているのも納得です。

 また脱線してますがそんなこんなで西スラヴのポーランド語を学べばウクライナ語学習と相乗効果があるのでは?と気軽に始めたわけですが、そもそもポーランド語が難しくてアシストとはなんだったのかという笑い話でした。しかしまあ h が /h/ じゃなくて х の音だったり、y が ы の音だったりと興奮ポイントがちょいちょいありますのでロシア語学習者にはポーランド語、おすすめです。みなさまも良いスラヴライフをお送りください。Do widzenia!

*1:ポーランド語アルファベット: Polskie abecadło

*2:ロシア語アルファベット: Русский алфавит

*3:ウクライナ語アルファベット: Українська абетка

*4:ほかにスペイン語話者向け、トルコ語話者向けロシア語コースもあるが……。Duolingo 自体は日本語対応。

*5:悲しいことにベラルーシ語コースはなかった。

*6:дякую - Wiktionary, the free dictionary

*7:дѧкую - Wiktionary, the free dictionary

ロシア語能力検定 3級の陣

 Всем привет! 今年も秋のロシア語能力検定の季節がやってきて、そして儚くも過ぎ去っていきました。露検を受けた同志の皆さん、結果はいかがでしたか?

 去年 4 級に合格してから、1 年間で 3 級に受かるのを目標に今年もロシア語をぼちぼちやっておりました。と言ってもまあ気が乗らないシーズンは数か月ご無沙汰だったりしましたが、なんとか目標を達することができ一安心です。

az3.hatenablog.com

去年の 4 級受験の話はこちらから。

春頃まで

 初めての露検を経て解放感でふわふわしていた 2021 年末は終わり、年明けからはとりあえず NHK 新ロシア語入門の続きから再開して 36~50 課を一通り終わらせました。この辺からは 1 課当たりの密度が高くて行間の詰まりと共に息も詰まる思いでしたが、最後の 50 課にたどり着いた時の達成感はなかなかのカタルシスで良かったなと思います。

 しかし一回通しでやった程度で覚えられるはずもなく、さらにこの辺でおさぼりシーズンに突入して夏の間は勉強らしい勉強をあんまりやってませんでした。が、その間も日付と天気をほぼ毎日ロシア語で書き続けたおかげで天気に関する語彙が無駄に充実したような気はします。

露検申し込み

 今年は腹をくくって受付開始の 8/15 に即申込みを済ませました。過年度問題も最新の 5 回分を入手しまして、露訳の練習用に和露辞典もようやく購入しました (まだ買っていなかったのか)。去年買って気に入った露和辞典に合わせまして三省堂のコンサイス和露辞典を導入しましたが、付録の語尾変化表は和露のほうが見やすくて重宝しています。また、場所を表す前置詞 в/на の使い分け一覧が地味に便利です。一方で露和に付属の語尾変化表は解説がかなり詳しく書いてありますので、必要に応じて参照し分けるとハッピーもといシャスリーヴァかと思います。

 この時点での過年度問題の得点率は文法が 4~5 割程度、移動の動詞はほぼ理解できておらず今回も厳しい戦いでした。8 月の残りはいま出来ていることのおさらいに充てまして、関係代名詞とちょっとあやしかった形容詞比較級・最上級の復習をやっておきました (最上級の用法は試験には出ませんが)。分かっているところから手を付けることで精神の安定を図るもとい現実逃避していただけともいう。

試験までの 2 ヶ月

 過年度問題をやる→間違えたところを解説と NHK テキストで確認→また過年度問題と去年と同じ方法で文法をやっていましたが、なぜその格を取るのか分からないみたいなところがいくつかあったりしてなかなか応用が効くようになりませんでした。こういう時に地頭と独学の限界を少し感じてしまいます。

 文法に手いっぱいで今回も和訳・露訳の対策はほとんどできませんでしたが、ここは試験対策というよりとにかく普段から単語集などで使える単語を増やしておくなど積み重ねしかないような気もしますね。毎年のことながら……。

 聴取・朗読はひまな時に過年度問題の CD をシャドーイングしていました。去年よりは読めるようになったような気もしましたが……はてさて。

 10 月中旬に検定対策講座が開かれていたので参加してみましたが、皆さんすらすら答えられている中で単語が全然出てこずにかなり焦りを覚えた記憶があります。講座自体は少人数の和やかな雰囲気でした。同好の士がいるというのはやはり良いものです。

露検当日と所感

 今回も例によって名古屋会場です。申し込みが早かったためか前の方の席をゲットできたので周りの人があまり目に入らず、集中できたような気がします。筆記試験の後にトイレ休憩の時間があったはずなのですが、忘れられてそのままぶっ通しでした。こんなところもロシアンテイストでいいですね (いいのか?)。

 筆記は露訳に手こずったため全部の解答欄を埋められたと同時に試験終了というぐだぐだな時間配分でした。過年度問題を解いていたときは一度見直した時に間違いに気付くパターンが多く、それでようやく正答率8割くらいだったので、見直しできてないと正直どうだかなと思ってはいたのですが、かろうじて合格点は上回っていて九死に一生を得た思いです。

 露訳はわかる単語でなんとか組み立てたような状態で一番自信がありませんでした。合格点ぎりぎりの 30 点だったので部分点で下駄を履かせてもらったのかもしれません。とにかく何も書いてなければ 0 点なので、現地で話が通じず詰みそうな情景を思い浮かべて根性で意思を伝えるぞという気迫で語彙を捻り出しましょう。

 聴取はゆっくり明瞭に喋ってくれるので、内容をほとんど理解できるくらいには聞き取れました。一問だけ、文章中では数値の範囲が示され、その範囲に当てはまる選択肢を選ばせる問題がありましたが、それ以外は読み上げ文の中に正しい選択肢のフレーズがそのまま出てくることがほとんどで、3 択の選択肢を見ながら聞いていれば合格点を取るのはそんなに難しくないと思います。

次に向けて

 3 級に合格はしましたが理解度としてはイマイチな結果になってしまったので、まずは復習して 3 級の範囲を仕上げたいですね。試験としては次は 2 級になりますがいきなり難易度が跳ね上がってる感もあるので、ТРКИ の基礎レベルでもやってみようかなと思っています。

 独学だとやる気のムラっけから続かないこともあり、継続できるようにプライベートレッスンの教室に通うことにしました。ネイティブスピードで喋ってもらったら軽く絶望しましたが、これは勉強せないかんなというモチベーションにもなります。そんなこんなで来年もゆるくやっていきたいと思います。Миру - мир!

Planar vs Nokton 長野産独逸対決

 レンズ沼まっさかりの時に撮り比べた Planar 1.4/50 と Nokton 1.4/58 の比較が出てきましたので供養回です。至近距離での中央 (からはやや離れているが……) の解像を見ております。Planar と言っても標準レンズの帝王こと京都産 CONTAX Planar ではなく Cosina の一眼レフ用 Planar です。Nokton は外観が Nikkor Auto みたいになりましたがどちらもまだぎりぎり新品が入手可能で、中古もだいぶ弾数が復活してきたところですのでぽちろうかぽちるまいか検討している方がいればご参考ください。

 最近の Cosina は小口径高性能レンズの Apo-Skopar (!) や Apo-Ultron (!!!) を怒涛のように出してきていてマジで好みすぎて好感しかありません。好きすぎて好々爺になったわ。こういうのでいい、いやこういうのがいいんだよ、こういうのが。時代はスローライフ、レンズもスローがいいのです。小さいくせにやたらよく写る、中古で全然出てこない Color-Skopar 2.8/28 がしれっと復活したのもかなりの好ポイント。これで SL II N の頃の見た目だったら 100 点満点中 100 万点だったのだが……。いかん、また脱線した。

Planar 1.4/50, f/1.4, view original
Planar 1.4/50, f/2, view original
Planar 1.4/50, f/2.8, view original
Planar 1.4/50, f/5.6, view original

 気を取り直してまずは Planar から。ほぼ最短撮影距離で上から開放 f/1.4、f/2、f/2.8、f/5.6 です。Planar は近接~中距離くらいまで収差のためハロが出やすくピント合わせが少々大変で、最短かつ開放で撮るとこれピントあってるのか?と思ってしまうほどふわついていますが、遠景などを撮るとこれがどうしてなかなかだった記憶があります。MP50 (Makro-Planar 2/50) はハーフマクロだけあって真逆の性格で近距離はいいけど遠景はふーんといった感じのようなので、この辺うまく作り分けられているようです。

Nokton 1.4/58, f/1.4, view original
Nokton 1.4/58, f/2, view original
Nokton 1.4/58, f/2.8, view original
Nokton 1.4/58, f/5.6, view original

 同じ位置から Nokton で、絞り同じ順です。Nokton は Planar に比べるとだいぶ素直で開放から普通に使えて距離にも絞りにもさほど大きな影響を受けず安定しておりまして、細かいことを気にせず気軽に使える良さがあります。しかしながら Nokton は屋外で金属っぽい素材を撮るとパープルフリンジが盛大に出たり、光源の位置によってはかなりフレアっぽくなってしまうなどの弱点もあったりします。フリンジ嫌いすぎるので絶対許せないマンですが、それはともかくフレアやゴーストは味と思える大らかさが必要かもしれません。


 解像力チャートは例えば OpticalLimits で Canon マウントの PlanarNokton を見れば直接比較が可能です (光学系はキヤノン用もニコン用も同じ)。こうして並べて見るとやはり Nokton のほうが良く解像していることがわかりますが、中央は意外と Planar も健闘しているというかむしろ思っていたほど悪くないようです。芯は出ているけど収差が残っているので実感としてはふわふわした感じになってしまうということなのでしょうかね。Nokton でポートレートを撮るとしっとりとした感じで良くハマることが多くて好きだったのですが、Planar でもピントさえ合わせられれば良い画が撮れそうです。ピントさえ合わせられれば……(目が悪い)。


 実写がどんなもんかについては PY の ここここ でプロの犯行を見ていただいたほうが良いかと思いますが、以下に拙作も置いておきますのでご笑覧ください。


Planar 1.4/50 Album
Zeiss Planar 1.4/50


Nokton 1.4/58 Album
Voigtländer Nokton 58/1.4